医療法人社団 綾和会 浜松南病院

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浜松南病院 住所:浜松市中央区白羽町26番地JR浜松駅から南へ車で約5分
~浜松市南部の中核病院~

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消化器の病気について

消化器の主な疾患と治療方法

当院では、下記の疾患について治療を行っています。

   
 

【胆のう・胆管結石】

 
     

胆道の解剖

     
肝胆膵

胆汁は食物の消化吸収に必要な消化液の一つで、肝臓で生成され胆管の中を流れて、胆嚢に貯留され,食事摂取に合わせて胆嚢から再び胆管内に流れて十二指腸乳頭部を通り十二指腸内に流れます。この肝臓から十二指腸までの胆汁の流れ道を胆道と呼び、胆管と胆嚢が含まれます。
胆管は肝内胆管が集まって左右の肝管として肝臓外に出て、すぐに合流して総肝管となり、胆嚢管を介して胆嚢と繋がっています。胆嚢管が総肝管と合流し部位より、下流は総胆管と呼ばれています。


胆汁と胆石


胆汁の成分は胆汁酸・リン脂質・コレステロール・色素(主にビリルビン)などで、それらの成分が結晶化し石ができることが珍しくありません。
この石は存在している部位により胆嚢結石と胆管結石に分けられます。
胆管結石は総胆管から肝内胆管まで自由に動くことが多く、総称して総胆管結石と呼ばれるのが普通です。時に結石が肝内胆管に留まっている場合は治療法などが異なってくるため肝内結石として区別されています。


【胆嚢結石】

胆嚢に結石があるだけで痛みがない場合は原則として治療の対象にはなりません。痛みが出てきた場合に治療が必要となります。

・胆石発作
胆嚢結石が食事刺激などで胆嚢が収縮することに伴い胆嚢の出口(胆嚢頸部)や胆嚢管で引っかかると胆汁が胆管に流れることが出来なくなり右季肋部から上腹部に強い痛みが出現します。出口付近で引っかかった結石が胆嚢内に戻ることで数時間から半日で消失する状態を胆石発作と言います。一旦、このような発作が起きると同じ事が繰り返されることが多く、手術により胆嚢を摘出することが標準的な治療法となります。

・急性胆嚢炎
胆石発作と同じ機序で胆嚢出口に嵌まり込んだ結石が元に戻らずに胆嚢と胆管の交通が絶たれてしまうと胆嚢内に閉じ込められた胆汁で感染が起き、胆嚢に膿が貯まり強い痛みとともに高熱が出る状態となります。この状態は急性胆嚢炎と呼ばれ、緊急で治療が必要となります。
治療は抗生剤などで炎症を落ち着かせてから待機的に手術すると炎症で胆嚢周囲の癒着が強くなり、手術が困難になることがあることから、早期の手術を勧める施設が増加しています。
当院では, 経皮的に胆嚢を細い針で穿刺して感染胆汁を早期に吸引する( 経皮経肝的胆嚢ドレナージ;PTGBD )ことで胆嚢周囲の強い癒着の進行を防ぐことが出来るため、炎症が強い場合はPTGBDを施行して炎症の改善を図りながら全身状態をチェックして数日以内に手術することを基本方針としています。
手術は原則的に腹腔鏡で行いますので術後は早期社会復帰が可能です。

( 写真 )  単孔式腹腔鏡下胆嚢摘出術術後10日目の創部 (臍の凹みを利用しているため数か月後には、ほとんど創部が分からなくなります。)


術後

【総胆管結石】

胆嚢で出来た結石が胆嚢管を通り抜けて総胆管内に落下したり、総胆管内で結石が形成され総胆管結石の状態になることも多く見られます。総胆管は十二指腸乳頭部側で細くなっているため、この部位で胆管が引っかかって強い痛みが起きることが珍しくありません。総胆管結石は十二指腸に自然に流出して自然に消失することもありますが、一度引っかかった結石の多くは総胆管内の上部に戻って痛みが一時的に改善していることが多く、腹痛を繰り返すことが普通です。総胆管結石の治療は口から内視鏡を挿入し十二指腸の胆汁の出口である乳頭を電気メスで切開( EST )してバスケットやバルーンを用いて十二指腸内に結石を引き出す内視鏡手術が主流で、当院でも積極的に行っていきたいと思います。

【肝内結石】

肝臓内で結石が生成される頻度は低く症状も出にくいのですが、多くは肝内胆管の狭窄に起因しており、胆管癌を高率に合併するため診断がついた段階で積極的に治療することが勧められます。治療法に関しては肝切除や胆道鏡を用いた採石・胆管拡張術などがあり、症例に応じた最適な治療戦略と厳重なフォローアップが必要となります。

 

【鼠径ヘルニア】

 
     

鼠径ヘルニアとは?

     

太腿の付け根を鼠径部と言いますが、鼠径部の筋膜の隙間が先天的要因や経年的変化で弱くなると腸などの腹腔内臓器が皮膚の下に出てきて鼠径部が膨隆するようになります。この病気が鼠径ヘルニアで、一般には脱腸と呼ばれています。
鼠径部には、脆弱化しやすい部位が3箇所あり、腸などが出てくる部位により外鼠径ヘルニア・内鼠径ヘルニア・大腿ヘルニアの3種に分類されている。
小児期のヘルニア( 先天的要因 )は殆どが外鼠径ヘルニアである。加齢とともに内鼠径ヘルニアや大腿ヘルニアの割合が増加する。外鼠径ヘルニアと内鼠径ヘルニアは男性に多いが大腿ヘルニアは女性に多い。内鼠径ヘルニアは、しばしば両側性です。


鼠径部

鼠径ヘルニアの治療


鼠径ヘルニアは説明したように組織が弱くなっていることが原因ですので先天的な幼小児のヘルニアでは自然治癒することもありますが、基本的には外科手術しか治療法はありません。

手術には大きく分けて、
① 組織法合法;弱い部分を縫合して補強する。
② メッシュ法;弱い部分を人工の膜( メッシュ )で補強する。
③ 腹腔鏡下手術;腹腔鏡で観察しながらメッシュで補強する。
当施設では再発率の低さ、合併症発生率の低さなどを考慮して腹腔鏡下手術を第1選択として治療に当たります。


術式

 

【大腸ポリープ】

 
     

鼠径ヘルニアとは?

     

太腿の付け根を鼠径部と言いますが、鼠径部の筋膜の隙間が先天的要因や経年的変化で弱くなると腸などの腹腔内臓器が皮膚の下に出てきて鼠径部が膨隆するようになります。この病気が鼠径ヘルニアで、一般には脱腸と呼ばれています。
鼠径部には、脆弱化しやすい部位が3箇所あり、腸などが出てくる部位により外鼠径ヘルニア・内鼠径ヘルニア・大腿ヘルニアの3種に分類されている。
小児期のヘルニア( 先天的要因 )は殆どが外鼠径ヘルニアである。加齢とともに内鼠径ヘルニアや大腿ヘルニアの割合が増加する。外鼠径ヘルニアと内鼠径ヘルニアは男性に多いが大腿ヘルニアは女性に多い。内鼠径ヘルニアは、しばしば両側性です。


鼠径部

鼠径ヘルニアの治療


鼠径ヘルニアは説明したように組織が弱くなっていることが原因ですので先天的な幼小児のヘルニアでは自然治癒することもありますが、基本的には外科手術しか治療法はありません。

手術には大きく分けて、
① 組織法合法;弱い部分を縫合して補強する。
② メッシュ法;弱い部分を人工の膜( メッシュ )で補強する。
③ 腹腔鏡下手術;腹腔鏡で観察しながらメッシュで補強する。
当施設では再発率の低さ、合併症発生率の低さなどを考慮して腹腔鏡下手術を第1選択として治療に当たります。


術式